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 続 ことわざの生態学

  丸善出版 2024年1月発行 定価2,860円(税込)



前作『ことわざの生態学』から25年。
森林雑学者が語り下ろす日本の森林、生態学、林業、教育。
そして地球環境の諸問題。
「今ならきっとまだ間に合う、と、私は信じています。」

 

 
丸善出版 2024年1月発行 
定価 2,860円(税込)

梅花五福を開く柳は緑、花はくれないうろ覚え難を転ずる木にタケを接ぐ「花」報は寝てマツ「芽」は口ほどにものを言い名は体を表すもみぢの錦 神のまにまに森厳一目千本辛抱する木に金が生る角を矯めて牛を殺す白砂青松空気のような存在木を見て森を見ず水は方円の器に随う「木」死回生山笑う森林はモリやハヤシではない母なる大地縁の下の力持ちあらたふと青葉若葉の日の光質より量年輪を重ねるマツも昔の友ならなくに兎追いし彼の山適「採」適所隠れた才能は名を売らない虫の知らせ生涯現役船頭多くして船山に登る歴史は繰り返すここと思えばまたあちら常は出ません、今晩かぎり樹静かならんと欲すれども風止まず柳に風と受け流す蛇抜け禍転じて福となす引く手あまた自然は教師なり兄たり難く弟たり難しVariety is the spice of life足るを知る

 

●地球温暖化に代表される環境破壊の現実に直面してもなお、人間は自然をコントロ―ルできるものだと思い込み、文明とは開発によって森林を破壊し都市化するものだと錯覚しているように思います。だからこそ今、故事ことわざを通して自然に親しみ、その叡智を学んで、環境について考えてほしい。本書がその一助になってほしいと願っています。(まえがき)

 

● 木も土も、育てるのには辛抱が大切。目先の利益を追うなというわけではありませんが、「木を見て森を見ず」「一文惜しみの百知らず」ということにならないようにしたいものです。 (「辛抱する木に金が生る」)

 

●「昔からの友」ではなかったマツ、しかしその後花開いた日本文化にはなくてはならない存在でした。長い付き合いの友がこのまま消えていくとしたら、それは日本文化の危機であるといえるかもしれません。 (「マツも昔の友ならなくに」)

 

● 戦上手で知られた義経。マツノマダラカミキリ・マツノザイセンチュウ・カシノナガキクイムシ連合軍を打ち破る秘策を、我々に授けてはくれないものでしょうか。 (「ここと思えばまたあちら」)

 

●「引く手あまた」で、そして「手を変え品を変え」活用されるお伊勢さんのヒノキ材。高級なヒノキ材を存分に生かす、ものすごく由緒のある究極のリユース、リサイクルなのでした。 (「引く手あまた」)

 

●そこでぜひ、自然の利息で暮らすということの大切さも考えてみてほしいのです。自然の回復力以上の収奪をせずに利息でまかなえる範囲にとどめておけば、その恩恵をこの先も受け続けられる。これこそが「サステナブル」。地球環境問題の解決へとつながるのですから。

今ならきっとまだ間に合う、と、私は信じています。 (「足るを知る」)

 

 

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